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大相撲でいう割(わり)は取組のこと。また取組を書いた紙も割(正式には割紙、または幕内、十両だけのものは「小割」「顔ぶれ」とも呼ぶ)。相星同士の力士の間で、優勝決定戦は割は組まれるものの、正式な取組とはされない。あくまでも本場所の取組に限ることで、「割」とは本割の略称ともいえる。 == 概要 == *取組を編成することを「割を組む」という。本場所における正規の取組を「本割」と言い、公式な勝敗はこの本割だけが対象になる。 *横綱・大関同士は休場などで対戦が不可能な場合を除き、必ず毎場所対戦が組まれることが慣例である。しかし、通常上位力士とは当たらない平幕の下位力士が、終盤まで優勝争いに絡んできた場合には横綱・大関との取組を組み、本来取るはずの横綱対大関や大関同士の対戦を消滅させることがある。これを「割を壊す(崩す)」という〔対戦・崩された割(大相撲 記録の玉手箱) 〕〔近年の例では2014年9月場所、新入幕で東前頭10枚目の逸ノ城が終盤まで優勝争いに加わった影響で、14日目に急遽東横綱・白鵬との対戦が組まれた理由により、白鵬-東大関・琴奨菊の取組が消滅した〕。このような事例が生じたのは昭和40年代以降で、それまでは幕内下位の力士がいくら勝ち進んでも、割を崩さずに済む場合も含めて横綱大関と対戦させること自体なかった。但し、横綱同士の割を崩すことは通常行なわない〔例外のケースとして、平成時代では2000年(平成12年)3月場所、幕尻(東前頭14枚目)の貴闘力が初日から無敗の12連勝、千秋楽迄優勝を争った事(結果貴闘力が13勝2敗で平幕優勝達成)で、13日目に東2枚目横綱・武蔵丸戦、14日目に西正横綱・曙戦がそれぞれ組まれたため(貴闘力は両横綱に敗れ2敗)、横綱同士の曙-武蔵丸の対戦が1回だけ崩された〕。 *一度編成した取組を、休場力士が出たりしたために組み替えることがある。これを「割り返し」という。かつて長谷川が幕下上位だった時に叔父の四季の花と割が組まれたが、四季の花の師匠である宮城野親方(元横綱吉葉山)が「十両昇進がかかる大事な場所で親戚同士を対戦させてあらぬ疑いでもかかっては困る」と割返しを求め、これが認められて対戦を回避した例がある(現在の規則では本割で甥と叔父の対戦は組まれない)。 *幕内での割り返しは近年あまり見られないものの〔2日目までの取組は本場所開始前に決まるため、取組編成が行なわれてから初日を迎えるまでに休場者が出て割り返しになった例は平成に入ってからも存在する〕、直近では2015年(平成27年)3月場所初日に横綱鶴竜が左肩の怪我が悪化、初日の逸ノ城戦は不戦敗・休場となった。その事情により、同場所2日目の鶴竜-妙義龍戦を含めて急遽割り返しが行われたが、これは2014年(平成26年)5月場所3日目以来5場所振りとなる取組の組み直しだった。但し2012年(平成24年)5月場所の千秋楽、大関琴欧洲が不戦敗・休場となった際、協会側のコメントに「せめて前日の14日目夜までに届けてくれれば割り返しにする可能性もあった」とあり、重要な取組の場合はあり得るとの見解である。この時の対戦相手は11勝3敗で優勝争い先頭集団の一角だった東前頭4枚目・栃煌山で、本割の不戦勝が優勝決定の一番になるという事態も起こりえた〔その後栃煌山と西前頭7枚目・旭天鵬の優勝決定戦になったためこのような事態は回避され、旭天鵬が優勝した〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「割 (相撲)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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